お疲れ様です。プレッツです。
今回は俺が雇われで新規事業を担っていた際に、売場の最前線をタイミーに任せていたという話を記事にする。一応言っておくと、俺の独断で日雇いバイトを売り場の最前線に出していたわけでは無く、あくまで社長の判断でそういった状況になっていた。ここは重要なのでよろしく。そうするしか無かったんだ。
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参考【全滅】半年で全員退職した新規事業の話
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目次
都内の駅でレストラン産スイーツを販売する事業
この記事で「らくメソッド」を初めて見る人向けに、俺が何の新規事業に担っていたのかを説明しておく。
俺が言う新規事業とは簡潔に言うと「レストラン産スイーツを駅などの催事場で販売する事業」の事であって、駅でよく見る出張ドーナツ屋とか北海道展をイメージしてもらえると分かりやすいと思う。そんな催事場で俺は営業+販売員として勤務していた。ちなみにこの新規事業は半年で壊滅しており、俺が社員で最後の生き残りだった。最後の俺は営業+PR+商品開発+販売員というスーパー社員と化していた。怠かった。
ちなみに俺を含む3名の中途入社の正社員と社長という構成で新規事業部は発足した。言い換えると半年で俺を含む正社員3名が短期離職した事になる。まぁそういう職場だったという話。
事業部のメンバー
結果的に半年も一緒にいる事が無かった事業部のメンバーなんだけど、発足当時まだ全員健在だった頃の事業部のメンバー紹介をしておく。年齢とかは当時の情報で多少の誤差はあるかもしれない。
メンバー
- 社長 40代男性 レストラン 兼 新規事業の責任者
- 女性 27歳女性 元クレープ屋の店長
- 女性 28歳女性 元芸能マネージャー
- 男性 22歳男性 元携帯販売員のリーダー
こんな感じである。俺がこの中に紛れている訳だけど、どれかは想像にお任せする。
社長以外は全て新規事業の為に採用された中途採用者であり、応募総数100人越(社長談)で選りすぐったメンバーだったらしい。ちなみに社長は若い女性が好きな様子で、女性の事を名前+ちゃん呼びで常に呼んでおり男性スタッフは苗字+君呼びを徹底していた。これは俺の想像なんだけど、本当は新規事業部のメンバーは全員女性にしたかったんだと思う。推測の根拠として社長が若い女性が好きな事と、俺に内定を出す前日くらいに女子大生のアルバイトに新規事業部への就職を呼び掛けていた事が後々発覚したりしている。
もっと言うと、実は本来は5人目のメンバーが存在しており、その人物は20代前半の元ヨガのインストラクターだったらしい。なぜレストランの新規事業にインストラクターを採用したのか?多分社長の好みだったんじゃないかなーと俺は邪推している。まぁ、この5人目の女性は直前に内定を蹴ったそうで俺は一度も会っていない。内定を蹴られた事で社長の愚痴を聞いた事があるんだけれども、この女性の判断は正しかったと俺は太鼓判を押したい。
日雇いバイト「タイミー」を活用
そんな消費期限半年の新規事業では日雇いバイト「タイミー」を利用する事が多かった。
新規事業がスタートしてすぐは1週間常時2カ所での販売活動を行っていたので、事業部のメンバーだけでは手が足りていなかったからである。レストランで雇っていたアルバイトを動員する事も稀にあったが、スポット人員としてくるのは大抵が「タイミー」で呼ぶ日雇いバイトだった。日雇いバイトに売場を任せている間に、社員は休憩をしたり、営業やPR活動、商品開発など各々の役割を担っていた。一応言っておくけど、俺ら社員は販売員になりたくてこの新規事業へ参加した訳ではないと言っておく。
といっても役割はレジ打ちと商品説明の販売員であり、レジ打ちの経験と多少の接客経験があれば問題ない比較的簡単な仕事となっている。募集要項にもその記載が書いてあるので、ここだけ見ると特に問題はないし何処の企業でもやっている様な回し方だと言える。まぁ新規事業でお客さんに店を覚えてもらわないといけないタイミングで、良くも悪くも賭け要素がある日雇いバイトを売り場に立たせるのはどうかと思うってのが本音ではある。
日雇いバイトを単独で即日売場に放置
それで特に俺が疑念に思っていたのが、そういった日雇いバイトを30分〜1時間の指導をした後に放置して社長や社員が売場を去る事だった。
なぜこうなるかというと、社長の方針で売り場に置くスタッフは常に一人にするというルールがあった為である。そこに社員や日雇いバイトの違いはない。人件費が無駄になってしまうだの何だのを社長が口癖の様に言っていたのをいまだに覚えている。それにしたって来たばかりの日雇いバイトを放置するのはどうなんだ?という声を社員側から挙げた事もあったんだけども、難しい事は頼んでない、タイミーと社員を一緒に配置するくらいならタイミーはもう呼ばないだのと色々言われてしまった。
そうなってしまうと何も言えないのが雇われの辛いところ。辛い。
日雇いを売場に放置しないと社員が休憩出来ない
そもそも本来の営業やPR活動とかをするしないに関わらず、社員側からすると休憩する為にも日雇いバイトが必須となる。
というのも、社員一人しかいないと休憩に行くタイミングで売場を閉めたりしないといけない。ただ催事場の運営側は極力閉めないでほしいという方針である為、そうなってくると日雇いバイトをその場に放置するしかないというのが現実であった。社員側も1日10時間労働がデフォルトなので休憩を欠かすわけにはいかない。ちなみに求人情報には1日8時間勤務だのと書いてあった。求人詐欺だね、辛い。
それで社員が休憩をする為に日雇いバイトを放置するのだけど、何かあったら不安だし、万が一盗難被害などがあったら面倒にも程がある。残される側としても不安だろうし、何かイレギュラーが起こればどうしようもないだろうという双方不安を抱える布陣が完成していた。
他の社員を召喚しようにも、別の出店先で出払ってたり個々の業務で手一杯という詰みの状況である。そりゃ潰れるやって感じ。
新規事業はデパートへ進出
色々問題を抱えていた新規事業なんだけれど、発足3ヶ月目でデパートへの臨時出店を掴むことが出来た。催事スペースの空きがあり駄目元で問い合わせをしたら出店させてくれた、モノは言ってみるもん。
都内のデパートという事もあり、これを皮切りに宣伝効果や売り上げ増大を果たして新規事業の点火剤にしようと社長も意気込んていたのを覚えている。もう少ししたら社員の誰かに新規事業の舵取りを任せたいとも言っていた。
先は明るい、事業部壊滅まであと3ヶ月だけども。
3ヶ月目の現状
まぁ実際のところ、内情はこんな感じだった
メンバー
- 社長 40代男性 メンバーに新規事業を任せたい
- 女性 27歳女性 元クレープ屋の店長 → 転職活動中
- 女性 28歳女性 元芸能マネージャー → ダウン
- 男性 22歳男性 元携帯販売員のリーダー → 転職決意
1人は転職活動中、1人は精神の不調でダウン、残された小僧は内心諦、めているという地獄絵図だった。小僧というか俺としては、同僚の1人がまともに出社しなくなったと思ったらもう1人が脱出しそうになっていると知り絶望した。ちなみにデパート出店当日に転職活動をしているとカミングアウトされた事をいまだに覚えている。
デパートの催事場は人を絶やしてはいけない
崩壊が進んでる事業ではあるけどデパートへは出店する。
ここで問題になってくるのがデパート側の、「売場を空にしてはいけない」というルールだった。常に人を配置しておかなければならず、トイレへも極力行ってはいけないという徹底ぶりである。ちなみにこのルール自体はそこまで問題ではない。本来ならね。俺たち以外にも出店者はいる訳で、彼らは売場に2名以上を同時に配置するという作戦で何事もなく稼働をされていた。
俺たちはというと?
デパートでも我らが事業部は1人稼働
さっきも挙げた社長の方針、売り場に置くスタッフは常に1人にするというのはデパートでも発揮された。当然社員側で周りに習い2人体制を提案したが却下された、人件費が勿体無いらしい。ちなみに救世主「タイミー」も業績不振が理由で今回のデパートでは雇わないという結論になってしまった。
となると休憩を回す必要がある為、社員で前半後半でデパートでの販売員をシフトを組んで対応する事になった。ダウンしていた社員も完全にくたばってはいなかったのでシフトへ多少組み入れた。
社長も出陣
売り場が1カ所になったとしても2〜3人の社員でシフトを完成させる事は困難で、休みや他の業務を考慮すると社長も頭数に入れるしかなかった。というか休憩を回すために社長自らが売場に立つと宣言してくれた、宣言してしまった。
この社長は時間にとてもルーズで納期や支払いも平気で遅らすような人種である。という事は?
11時間連続稼働地獄
シフト制の時に交代要員が来ないとどうなる?
そう、誰かが売場に出続ける事になる。てか俺がそうなった。俺がデパート当番になった日、社長が休憩を回す為の交換要員、他の社員が休日これらが重なった時に悲劇が起きた。
俺の11時間連続稼働地獄というイベントの発生条件を満たしてしまった。
社長が交代時間に来ず
俺の休憩時間になっても、社長が来ない、1時間待っても来ない、2時間待っても…気付いたらデパートが閉店してしまった。確かに俺の休憩時間の直前から「少し遅れる」「1時間遅れる」「もう少し遅れる」と連絡が来てはいたんだけど、まさか最後まで来ないとは思ってもなかった。途中で他の出店者から「ずっといますけど大丈夫ですか?」って聞かれる始末である。事情を話すとトイレに行く時間だけ、店番をしてくれるという神対応をしてもらえた。マジで感謝。
ちなみに社長が来なかった理由は、偶然会った知り合いと話し込んでいたら他の予定の時間になってしまったからだという。怠い。
これが続く
という事が続いてしまうという連続イベントが発生してしまった。流石に11時間連続というのは一度きりだったはずだけど、昼飯を18時に取るとかがザラにあった。
最終的に社長を交代要員とするのは禁止で「タイミー」を利用するという事で落ち着いた。結局こうなってしまう。
日雇いバイトに頼った弊害
ただ、デパートでも日雇いバイトに頼る事で万事解決…とはならず、日雇いならではの弊害に悩まされる事になった。主に俺が。
あらかじめ言っておくと個人的に「タイミー」でくる人の精度は結構良いと思っている。でも、時々外れ値を引いてしまうのはご愛嬌。
弊害
- ドタキャン
- 1人で任せられない
ドタキャン
シンプルにドタキャンをされてしまう。正直「タイミー」のドタキャン率は低いと思っていたんだけど、デパートで募集した際のドタキャン率は体感3人に1人くらいであった。
予定時間の数分前に突如キャンセルが入ってしまうと、こっちのスケジュールが狂うしまた休憩の時間が遅れてしまう。
1人で任せられない
これは俺の教え方に問題があるかもだけど、レジ打ちとかデパートのシステムを理解してくれず備え付けのマニュアルを見せてもフリーズしてしまう人がいた。単純に売り場を任せる事が出来ない。
ある程度大丈夫かな?と思って昼飯を食べに行くと電話が掛かってきたり、後々デパートの担当者から指摘を貰ってしまったりとよろしくなかった。
ただ、実際はこれが普通だと俺は思う。駅構内とかでやっていた際は、なんだかんだ日雇いバイトの放置プレーで上手くいってしまって感覚が麻痺してしまったけど、日雇いで来た人を放置して売場に立たせたら問題が起きるに決まっている。感覚が戻ってよかった。
諸々終わる
色々あったけれどデパートへの出店は終了。結果は惨敗、現実は非情だね
ちなみにこのデパートの出店以降、再びタイミーを呼ぶ事はなかった。転職活動をしていた社員が退職したり、出店をする余裕が無くなったりとそもそもの活躍の場が無くなったからである。
社長的には数ヶ月の準備期間を持ち、残された社員達で再起を図ろうとしてたみたいだけどそうはならなかった。
前述通りに全ての社員が去り新規事業は壊滅した。