俺は新卒で入った会社を1ヶ月で辞めた。
専門学校を卒業して4月に入社、5月で退社という職歴がある。辞めた理由は単純でパワハラと求人詐欺のダブルパンチを喰らったからである。
この記事ではどんな経緯で辞める事になったのか、会社との出会い〜別れまで書く。
C社との出会い
俺が短期離職した会社の事をC社と呼ぶとする。
就活時には希望する職種が決まっていたため、求人サイトで絞り検索をしていたらC社が目に付いた。同業他社よりも規模が大きく、上場企業の子会社であったため当時意識高い系であった俺は迷わずに応募した。
書類選考は問題なく1日職場体験をしてから代表との面接で合否が決めるとの事だった。面接当日は朝5時に会社へ向かい14時頃まで社員の方に付いて職場体験を行なった(ちなみに無賃である)。職場体験とは言うが現場で正社員と同じような仕事をしていたから厳密に言うとアウトな選考だったと思う。当時の俺は何の疑問も持っていなかったからまだ純粋な心を持っていたのだと思う。
面接
それで職場体験は無事に終わって代表との面接が始まったんだけど、面接の内容は変わっていて俺の通っている専門学校を馬鹿にする事がスタートであった。というのも、代表がOBでありその学校の事をよく知っていたのである。代表は確か早稲田卒とかだったんだけど、今の会社を起業するにあたって俺の通っている学校を卒業する必要があったから会社に勤めながら学校に通ったらしい。その時の鬱憤が溜まっていたのか母校を馬鹿にする発言がマシンガンの様に放っていた。
まぁ俺自身も思っている事を言っていたため、学校の話題はそこそこ盛り上がった覚えがある。次に俺の自己紹介やPRタイム、将来どうなりたいかを聞かれた。俺は思っている事をそのまま伝え、特に掘り下げられる事もなく面接は進んだ。
ただ、印象に残っている質問が合ってー
である。後にも先にもここでしか聞かれたことは無い質問だった。堂々と「はい!」と言えるメンタルは持っていなかった。
とりあえずアルバイトへ
面接の結果なんだけど、2週間ほどアルバイトをしてから入社意思を確かめるという話になった。
応募がとても多いらしく倍率が100倍はあると言っていた。盛っているのだろうが、アルバイト中に俺と同じ様な感じで現場体験をする人が多く人気求人であるのは事実であった。
応募する年齢層は30代より上である事がほとんどであり、専門業+上場企業の子会社というのが魅力的に見えたのだろうと思う。
パワハラが存在しない(認知されない)職場
肉体労働が中心の業務であるため、そこの社員達も口が悪く作業が遅れたりすると罵詈雑言が飛んできた。
馬鹿だの年寄りだのと煽られながら仕事をしていた。正直どうかと思うが社員よりも手際が悪いのは事実なのでとにかく必死に作業を進めていた。仕事は見て覚えろというスタンスであったため、俺よりも動きの良いスタッフを真似て改善する事で作業スピードを早めていった。口は悪いがそれで飯を食っている人達のため、業務の進め方や作業の組み方は勉強になり学校で学んでいるよりも身にはなった。
パワハラを受けているのは間違いなかったが、パワハラされていると思わなければなんともない。幸いパワハラ上司からはお前は素直だなと度々言われ、徐々に罵倒が少なくなっていった(無くなった訳ではない)。振り返ってみると俺ってばメンタルが強いのかもしれない。
内定
アルバイト期間を終えると改めて代表面談となった。
入社する意思があると伝えると本社のお役員と最終面接をする事になった。新卒採用は初めてらしく形式上行うとの事で、最終面接は何事もなく終わり内定をその場で言い渡された。変な質問はなく、お茶を飲みながら雑談をした気がする。
ちなみに学校の就活組で内定第一号だった。内定を貰ったのは4月くらいだったんだけど、これでもかなり早い。他の人達は7月以降に就活を始めていて卒業ギリギリで内定というのも珍しくはなかった。まぁ専門学校はそんなもんかもしれん。
その事でウキウキしていた当時の俺に言いたい。その先は地獄だぞー
採用通知書
6月1日に内定通知書が自宅に届いた。
親会社が上場しているためか、中々に立派な封筒で中には社員採用と記載された書類が入っていた。ちなみにこの社員採用という文を見て、正社員とは書かないもんなんだなーとか当時は思っていた。しっかり確認をする必要があった。
余談だが新卒採用=正社員とはならないのが社会なんだってね。自分の常識を疑う事は難しい。一応言っておくが俺は正社員募集の求人しか受けていない。
入社前から既存社員が姿を消していく
内定後も学校に通っている間はアルバイトとして働いていた。期間は9ヶ月くらいだった。
ちなみにこの期間に契約社員3人と社員が1人退職してしまっていた。社員のパワハラを前述したが一番酷いのは代表で、暴力とかは一切ないんだけど常に馬鹿にしてきてマウントをとってくるタイプの人間であった。口癖のように「馬鹿」「頭が悪い」って言っていたから多分代表本人がそこにコンプレックスを持っていたのだと思う。
俺にパワハラしてくる上司が代表からパワハラを受けている様子を時々目にしたのを覚えている。可哀想に。
ちなみに俺にはパワハラ耐性がある事が分かった。何か言われてもイラつくだけで気にはならないし適当に流す事が出来ていた。スルースキルが高いとストレスが溜まりにくいらしい。
あれ、契約社員?
事態は3月下旬に発覚した。
学校を卒業し4月1日から社員になる俺に入社説明が行われたのがキッカケである。代表は不在であったためパワハラ上司が書類を持って説明をしてくれた。まぁ労働条件通知書を上から読み合わせていくだけだったんだけども、そこで俺は異変に気が付いた。
雇用区分は契約社員・・・、おい。
説明を止めて説明を求めたがパワハラ上司では話が分からないらしく、おそらく半年経ったら正社員雇用に切り替わると言われた。どうやら俺は新卒カードを契約社員に使ってしまったようだ。逃げようにも既に学校を卒業した身であるためこの時点での就活は流石にマズい。揉めるのも面倒で給料が出るのならいいと飲み込み書類にサインをした。
記事を書いていて理不尽というか不条理さを思い出して嫌気がさす。そんな会社を選択してしまった俺自身にも嫌気がさす。
社会人生活1ヶ月目
パワハラと求人詐欺を喰らっても俺はまだ普通に働いていた。やる気が落ち込む事なく、代表や上司から頑張ってるなと言われるくらいには仕事に力を入れていた。
(契約)社員になった事で俺の担当業務も増え、罵倒と負担は増えたがそれでもやる気はあった。ただ作業内容の確認をするだけで怒鳴ってくるのは納得いかなかった。それでもアルバイト時代から鍛えられていたので気を病む事もなく普通に働けていた。今になって考えると俺も馬鹿だったと思う。そんな職場にいても先はないだろうに、当時の俺は判断能力や知識がお粗末だったらしい。
ただ、そんな俺も退職を決意する事になる。
辞める決断をした瞬間
代表と面談をした時であった。
面談の第一声がコレであったが普段からそう言っているのを聞いていたので気にしなかった。
問題は次だ。当時の俺には将来的に起業をするという目標があった。それを面接でも伝えていたのだが、改めてその事を代表に聞かれ気持ちは変わっていないと伝えると、契約更新をしない+担当業務を取り上げると話をされた。
この一言で俺はとある決心をした。
ならば辞めよう。俺はその日に帰り道にあるカフェに寄って求人に応募した。
コンビニの駐車場で作業着からスーツへ早着替え
結論を言うと辞める決断をした1週間後に俺の転職先が決まった。働きながら転職活動をしていて、面接時に現在の俺の状況とすぐにでも新しい職場で働きたい事を面接官に伝えると即日内定が貰えた。
結構しんどいスケジュールを組んでいたから当時のスケジュールを下記に記す。
転職活動時のスケジュール
- 5時始業
- 15時30終業
- 首都高速に乗って移動。面接開始30分前に近くのコンビニでスーツに着替える。
- 18時面接開始
- 19時面接終了
- 19時30内定通知
- 21時帰宅
早く転職をしたかったので仕事終わりに面接を入れたんだが中々ハードな日程だったと思う。初めて首都高速道路に乗ったし、道を間違えたら遅刻確定という状況だったので結構焦りながらアクセルペダルを踏んだ記憶がある。
ちなみに即日内定という単語は危険信号だと思うんだけど、当時の俺にそんなセンサーは搭載されていなかったので普通に喜んでいた。馬鹿だ。
達成!短期離職!
内定が出た翌日に退職する事を退職届を持って代表に伝えた。その時にー
と言われたがコイツに言われても何も響かず、「はい!」と返事をしてやり2週間後に退職することになった。
そうして俺は入社して1ヶ月後に早期退職するという不名誉な経歴を残すことになってしまった。
ちなみに退職する事は社内の誰にも相談しておらず退職が決まった段階で社内に報告した。その際パワハラ上司からは「何の相談もなく、寂しい限りです」とラインがきた。誰が相談するかと返したい所であったが、恨んではいなかったので「お世話になりました」とだけ返信した。
出勤最終日はロッカーをしっかり清掃し、返却物を差し出したあと直ぐに退去した。
ちなみに社内LINEは無言で退会した。その職場には1年近く通っていたのだが何の思い入れも感傷も無かった。